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制度はあれども(歯科編・1)

子連れソーシャルワーク留学 in カナダ vol.100 ソーシャルワーク・タイムズ vol.169

· 児童福祉,カナダ生活

冬用コートを着ていた次の日に30℃になったトロントです。「春が短い」というより「春はない」と言った方がよさそうです。

さて「カナダとアメリカとの最大の違いは公的医療制度があることだ」という人がいます。これはあながち間違いではありません。

先日アメリカでは、オバマ大統領が導入した医療保険改革いわゆる「オバマケア」を骨抜きにする法律が、下院議会で可決されました。公的医療保険を使わない(健康な富裕層)人が、医療が必要な人の費用を負担するのは不公平だという根強い意見があるそうです。

対象的にカナダでは医療費は税金でまかなわれ、基本的には無料です。基本的にはというのは、たとえばオンタリオ州ではOHIP(Ontario Health Insurance Plan)というものに入っていなければなりません。州により異なりますが、これはカナダ国民や、永住権をもつ人、フルタイムで働く就労ビザを持っていてフルタイムで1つの職場で働いている人が対象で、留学生やワーキングホリデービザの人、旅行者は対象になりません。(British Columbia州は留学生なども対象になるそうです!!)

ただし!OHIPを持っていても処方薬、眼科、歯科は対象外これらをカバーする民間保険に入っていない場合は100%自己負担ですが、会社で入っている保険で全額や一部補助がでる人もいます

日本の健康保険のように「保険料」方式ではなく、OHIPは税金でまかなわれます。

しかし、カナダでも医療費の削減努力が行われています。例えば出産に伴う入院はたったの1泊です。

また、専門医(皮膚科なども)や大きな病院は「ファミリドクター」からの紹介状がなくては受けられず、予約は待機者が多く長く待たされるなどのデメリットがあります。ただ、いざという時に無料で医療が受けられるのは素晴らしいという人が多いです。

さらに先日カナダのオンタリオ州では、2018年1月から25歳未満の子どもと若者に対して、処方薬を無料にすることが決まりました。収入に関係なく、一気に「25歳まで無料」にするというのがなんとも大雑把な感じです。

さらにオンタリオ州では収入に応じて歯科治療が無料になる制度もあります。Healthy Smiles Ontarioという制度で、前年の所得が一定以下の家庭の18歳未満の子どもの歯科治療(基本的な部分)が無料になります。

ただし、この制度に限らず、カナダの福祉サービスは申し込みから実際に治療や福祉サービスを受けるまでに、サービスの内容や手順がわかりにくく、かなりの時間がかかる場合、があります。

トロントの福祉に携わる人はよく「制度をNavigate(ナビゲート)することが必要だ」と言います。「ナビゲート」とはカーナビの「ナビ」にあたる言葉で「案内する」などという意味があります。

いろいろな制度があってもそれ自体を知らなかったり、管轄が様々で申し込み方法が複雑だったり、様々な組織がサービスを提供しているため(民間が福祉サービスを提供していることが多い)本当に分かりにくいのです。

申し込みからサービスを受けるまで数ヶ月かかることもゆうにあります。

次回は、この歯科治療の補助制度を利用して歯医者にかかったとある家族の事例を紹介します。

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