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ソーシャルワークの大学院、その内容とは?

ソーシャルワーク・タイムズ vol54 子連れソーシャルワーク留学 in カナダ vol.2より転載

· 大学院の授業

私の通うトロント大学の社会福祉大学院の2年間のプログラム(MSW/社会福祉修士)は、
大学で社会福祉を専攻していない人向けのプログラムです。
なので、1年目に基礎を学び、2年目から専門に分かれます。

1年目の科目はすべて必修。
社会や心理の基礎的な理論、カウンセリング理論や演習、家族と子どもの福祉、地域福祉、
福祉組織、グループソーシャルワーク、調査法、政策、などに関する授業があります。
授業は1科目につき連続3時間。

秋学期(9月〜12月)は5科目を履修しました。
その中には、プロの役者さんをクライアントに見立てて、実際にカウンセリングをするという授業がありました。
「みんなの前で英語でカウンセリング?!」と泣きそうになりながら取り組みました(笑)

今の冬学期(1月〜4月)は3科目と、週3日の実習(7時間×67日)が入ります。
実習先は病院、福祉施設、児童相談所、シェルター、高齢者施設、非営利組織や民間団体、など様々です。
実習は夏学期(4月〜7月)に集中的に行うことも可能で、私はそれを選択。
なので、今学期は2年生対象の授業をいくつか履修する予定です。

2年目になると、5つの分野から自分の専門を選択します。
それらは ①メンタルヘルス、②子どもと家族、③高齢者福祉、
④ソーシャルジャスティス(社会正義)と多様性、⑤福祉組織経営(人材育成)です。

この中でも①メンタルヘルス、②子どもと家族の専攻が特に人気で、
聞いてみるとそれぞれ半々くらい、合わせて全体の約8割くらいの人が希望しているようです。
特にメンタルヘルスの専攻を希望する人は、病院に就職したいという人が多いようです。

高齢者福祉の専攻はあんまり人気がありません(私の専門なのでちょっと寂しいです)。
先生方は「高齢者福祉は今後は必要になるわよー、仕事もあるわよー」とよく言っていますが…。

でも、考えてみると私も実際に無資格で現場に入って、お仕事をする中で
お年寄りが好きになり、高齢者介護のお仕事が楽しくなっていったので、
高齢者福祉の経験のない学生さんからみたら、それはそうかも…と少し思います。

ちなみに私は、⑤福祉組織経営(人材育成)を専攻する予定です。
実はこのコースがあるのでトロント大学を進学先として選んだのです。
が…、この専攻は最も希望者が少ないのです。
100人くらい同じ学年の同級生がいるのですが、誰一人としてこの分野を専攻したいという人に出会った事がありません…。
まあ、これは福祉系の仕事に3年以上就いてないと専攻できない決まりなので、
当然と言えば当然なんですが…。
そして実際に現場で働いてみないと、この領域の勉強の必要性は分かりませんし。

なぜ私がこの分野を専攻しようと思ったかと言いますと、
今の日本社会で支援に携わるスタッフや介護職員の直面する様々な問題、
例えば、スタッフのバーンアウトやメンタルヘルスの問題、高い離職率と人材不足、
スタッフや指導者への教育の不足などを将来的に少しでも解決するために何かをしたいと思ったためです。

ちなみにこの、福祉組織経営(人材育成)専攻のクラスは、
MSW(*Master of Social Work)を持っている人向けのディブロマコースと合同の授業なんです。
ソーシャルワーカーとして現場で働いてる皆さんと、少人数のクラスで議論をするのは楽しみです。

そうそう、授業では繰り返し「自分の特権とパワー(権力)について自覚しろ!」ということ
が言われます。でも「特権」って一体…?
それに関してはまた次回、お話したいと思います。

 

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