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組織を変える8つのステップ(3)

子連れソーシャルワーク留学 in カナダ vol. 68ソーシャルワーク・タイムズ vol.124

· 大学院の授業,非営利組織

2週間前にみぞれが降るほど寒かったトロントは、いま真夏のような暑さです。とはいっても湿度が低いので日本よりは過ごしやすいとは思います。もう室内には冷房がかかっています(笑)。

先日から、プロルの組織を変える8つのステップについてお伝えしています。(それらは1. 危機感を作り出す、2. 仲間づくり、3. 必要性の理解促進、4. 現状認識、5. 計画を立てる、6. 人的要因への対応、 7. 迅速対応と修正、8. 評価と称賛、です)

少し話は脱線しますが、高すぎる離職率は問題ですが、どんな組織でも構成員が少しずつ変わっていくことは健全なことだと考えられています。特に北米では一般企業でも非営利組織でも転職やキャリアチェンジをする人も多いため、ある程度の職員の入れ替わりは致し方ないという考えもあります。

どのくらいの離職率が適切かは、文化や組織によっても異なります。カナダでも待遇や職場環境がよい組織は離職率が低く、勤続年数は長いのは間違いありません。

ちなみに現在のカナダでは、最初から正社員(期限のない雇用)は少なく、6ヶ月や1年の契約期間を経て、期限のないいわゆる正社員として採用になることが多いようです。

さて今回はステップの2番目「仲間づくり」です。英語ではBuilding a Coalition for Changeで直訳すると「変化のための提携/連合/連立をつくる」です。

これは、文字通り一緒に変革をしてくれる人を組織内で見つけ、協力を取り付けることです。

この場合の「協力」とは、ただ趣旨に賛同するだけでなく、変革のプロセスに積極的に関わってくれる人が求められます。

よく組織内で「…委員会」「…チーム」など、組織の様々な部署から担当者が集められるプロジェクトがありますが、プロルは組織の変革にはそのような委員会的グループでは不十分だと言います。

コター(1996)によれば、組織の変革の際には、組織の構成人数の1割強の「仲間」が必要とのこと。100人の組織では12人、10万人規模の組織になれば1.5万人です。変革を成功させるには、多くの人数が連帯することが必要だというのです。トップダウンであっても1人や2人では到底、組織を変えることはできません。

組織内の重要な「アクター」を見つけて協力してもらうことも重要です。「アクター」とは、組織の変革に関わり、中心的な役割を担う人です。この先の具体的な計画を立てることに加わったり、リーダーシップを発揮して変化の促進に寄与できる人材となります。

ボトムアップの変革の場合には、組織や部署のリーダーの力が必要かもしれませんし、逆にトップダウンの場合には、例えばアルバイトやパートさんの中心的なスタッフの力が大きな助けになるかもしれません。

このような「仲間作り」による連帯のプロセスでは、組織内での信頼関係が必須です。そして「仲間」には、様々な立場での異なる属性の人々が求められます。同じような属性のメンバーだけで集まっても、組織の変革はうまくいかないことが多いのです。

みなさんも問題があって解決したい、変えたいと思っているということがあれば、それを周りに話して、様々な立場の理解者を増やし、重要な「アクター」に働きかけることから始めてみてはいかがでしょうか。

次回は「ステップ3. 必要性の理解促進」について考えてみたいと思います。

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