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組織を変える8つのステップ(2)

子連れソーシャルワーク留学 in カナダ vol. 67ソーシャルワーク・タイムズ vol.123

· 大学院の授業,非営利組織

福祉組織や病院や学校など非営利分野の組織で、時代が変わり、実は求められているサービスが変わっているのに、何年もサービスややり方が変わっていない、スタッフが変わってない(新しいスタッフが定着しない)という組織や、スタッフが「おかしいな」「変だな」と思いながら業務をしている組織はありませんか。

そんな「変えたい」を応援するために、前回からはじまった「組織を変える8つのステップ」。

今回はその一つ目「1.危機感を作り出す」英語でCreating Urgencyです。

<組織を変える8つの方法>

まず先週ご紹介したプロル(2001)の組織を変える8つの方法は次の通りです。

1. 危機感を作り出す

2. 仲間づくり

3. 必要性の理解促進

4. 現状認識

5. 計画を立てる

6. 人的要因への対応

7. 迅速対応と修正

8. 評価と称賛

ちなみに、非営利の組織を変える方法についてはプロルの8つ以外にも、沢山あるので興味がある方は調べてみてください。

たとえば:Kotter 1996, Galpin 1996, Schaeffer 1987, Brager and Holloway 1978, Bechard and Harris 1987など。ステップを5から9に分けています。

ご自身の組織や目的にあった方法にアレンジして利用するのが一番です!

<ステップ1 危機感を作り出す>

ステップ1「危機感を作り出す」とは、端的に言えば、具体的な行動に移す前に「なぜ変化が必要なのか」を組織のメンバーに明確にする、ということです。すなわち「現状は何かしらの問題があって、変えないとどうなるか」の認識を共有し、「これ変えなくちゃやばいよね」と組織のメンバーが変化への準備をする期間です。

実はこのステップは(特にトップダウンの変化で)見落とされがちなのですが、これが後々とても重要になります。

<変化がもとめられる要因とは>

組織の変化がもとめられる場合には「外部要因」と「内部要因」があると言われています。

外部要因とは例えば、「財政的な理由(例:補助金、助成金、委託金などの関係)、政治や政策との関連(例:新しい法制度やガイドラインに合わせる)、社会文化的な関連(例:社会のニーズに合わせる)、技術的なもの(例:新しい技術や機器の導入)」などが考えられます。

内部要因とは、組織内の「財政・資金の問題(例:利益を上げる、コストを下げる必要性)、職員のスキル不足(例:スタッフの育成やトレーニング)、必要な機器・ツールの不足(例:新しい機器の導入)、職員の不満(例:モチベーションアップのために)、リーダーの変更やトップの方針の変化」などがあります。

変化は「誰」が担うのかも時と場合によって異なります。組織や部署のトップダウンか、職員から発信するボトムアップか。誰が、何のためにどんな変化を起こすかによって、8つのステップの中身が変わってきます。

トップダウンで行う変化は比較的容易だと考えられがちです。なぜならば、目的とやること(そして変化しないことによる弊害)がはっきりしているからです。例えば「国が改定した法律に従うために、業務内容の変更を行う」は、どの組織でも従わざるをえません。

<変化による疲弊(Changing Fatigue)>

ただし、急速だったり頻繁な変化は、組織に「changing fatigue=変化による疲弊」を引き起こすので注意が必要です。

トップダウンで方針やサービス、スタッフへの指導を頻繁に変えたり、同時に様々なところを変えることは、スタッフの負担になります。changing fatigueが起こると、スタッフは変化に対して協力しない(できない)だけでなく、組織に対する反発が高まる可能性もあります。

「変化による疲弊状態」に陥らないで組織を変えるには、この「ステップ1:危機感を作り出す」が重要となるのです。

この「ステップ1=なぜ変化が必要なのか」については、他のステップに移っても繰り返し説明していくことが必要だとプロルは述べています。

それでは今回はこのへんで。次のステップ「仲間づくり」でお会いしましょう。

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